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貴金属とは?

貴金属とは、イオン化傾向が小さく酸やアルカリに反応しにくい安定している金属のことです。

 

変質したり錆びついたりしづらく、産出量が少ない金属のことです。

貴金属には、以下の8種類があります。

①:Au(金)、②:Ag(銀)、③:Pt(白金)、④:Pd(パラジウム)、⑤:Rh(ロジウム)、⑥:Ru(ルテニウム)、⑦:Ir(イリジウム)、⑧:Os(オスミウム)

貴金属めっきの特徴にはどのようなものがある?

貴金属には「さびにくい」「優れた加工性をもつ」「電気をよく通す」「熱に強い」などの特性があることです。

 

貴金属がもともともっている優れた特性(耐酸化性・耐食性)を、めっき対象物に付与できます。

Au(金)めっきの特徴はなに?また、主な用途としてはどんなものがある?

物質として非常に安定であることをさします。

硬度は他の貴金属めっき皮膜と比較すると柔らかく、見た目が美麗なためオリンピックの金メダルに代表されるような装飾めっきに用いられます。

 

耐食性が優れている、経時変化による接触抵抗値の変化が少ない、はんだ付け性、ボンディング性に優れている、導電性が良いため、各種電子部品にも用いられます。

Ag(銀)めっきの特徴はなに?また、主な用途としてはどんなものがある?

純銀と同等の優れた熱伝導性や電気伝導性が特徴です。

他金属めっきの中でも最も優れた電気伝導性をもっています。

 

スプーンや銀盃、楽器などの装飾めっきから、EV用途の充電コネクタまで幅広く使用されています。

Pd(パラジウム)めっきの特徴はなに?また、主な用途としてはどんなものがある?

貴金属めっきの中でAg, Auに次いで多用されています。

課題は内部応力が高くクラック等が生じやすいが、低応力化された製品を日進化成は保有しています。

パラジウムと他の金属との合金で広く使用されており、日本で初めてパラジウム-ニッケル合金めっき液を製品化に成功したのは日進化成です!


大気中では不錆、不変色、化学的安定度が高く酸及びアルカリに侵されにくいことは大きな特徴です。

 

時計のケースから航空部品まで幅広く使用されています。また、Au/Pd/NiめっきとしてAuの薄膜化、拡散防止のため使用されています。

ちなみにですが、この工程はPPFと言われることが多いです。。

Rh(ロジウム)、めっきの特徴はなに?また、主な用途としてはどんなものがある?

高硬度で耐摩耗性が高いため、接点部品で幅広く使用されています。

Rhめっき皮膜は白金族めっきのなかでも色調が白いと言われており、装飾めっきでも使用されている一方で、近年価格が高騰していることにより代替品を検討する動きもあります。

 

Pt(白金)めっきの特徴はなに?また、主な用途としてはどんなものがある?

プラチナとしての一般的な装飾めっき以外にも、排ガス浄化触媒や、電気めっきの陽極材として用いられています。

厚付け白金めっきにおいてはアルカリの高温浴が主流ですが、日進化成は酸性の低温浴を保有しております。

Ru(ルテニウム)めっきの特徴はなに?また、主な用途としてはどんなものがある?

耐摩耗性、耐食性に優れており、白金族のなかでは比較的安価な貴金属です。

ルテニウムめっきは特徴的な黒色皮膜をつくることができます。

 

※参考:弊社の場合、RB-Xというめっき液がございます。

Ir(イリジウム)めっきの特徴はなに?また、主な用途としてはどんなものがある?

約700Hvほどの高硬度皮膜をめっきで得ることができ、硬度を活かした接点部品で使用されることがあります。

また、Irはめっきすることが難しい金属であり、世界でも数社しかIrめっき液を取り扱っていないのが現状です。

 

※参考:日進化成ではIrめっき液(製品名:純イリジウムIRP-10)を製造しております。

この液はメタル濃度が比較的低く、電流密度が高くできる特徴があります。

電気めっき、無電解めっきのそれぞれのメリット・デメリットってなに?

電気めっき、無電解めっきのメリット(+)・デメリット(-)は、それぞれ以下の通りです。

 

◆電気めっき

 +:めっき速度が速い

 +:厚付けができる

 +:コストが安い

 -:複雑な形状へのめっきが難しい

 -:膜厚のバラつきが出やすい

◆無電解めっき

 +:電気設備が不要

 +:膜厚分布が良好

 -:析出速度を出しづらい

不溶性電極と可溶性電極の違いは?

不溶性電極は使用中に形状が変化しないことが特徴です。

可溶性電極は金属の供給とともに変化することが特徴です。

 

不溶性電極のメリット・デメリットは?

不溶性電極と可溶性電極の違いは、溶けにくい・溶けるかの違いです。

それぞれのメリット(+)、デメリット(-)はそれぞれ以下の通りです。

◆不溶性電極

+:洗浄などのメンテナンスが用意

+:形状が変化しないため、膜厚のばらつきを制御しやすい

+:スラッジに起因する不具合が発生しづらい

-:浴電圧が上昇する

-:金属塩の補給の手間が生じる

◆可溶性電極

+:金属塩の補給の手間が不要になる

-:スラッジなどが生じるため、洗浄などのメンテナンスが必要。

-:溶けることによる形状変化があるので、極間距離がシビアな製品の製造にはあまり向かない。

めっきの不具合に関する用語が分かりません。。。

ピンホール、密着不良、ヤケ、クモリ、ピット、ザラ、しみ、ムラ、はがれ、ふくれなどあります。
これらはそれぞれ異なる意味を持ちます。


詳しくはお問い合わせください。それぞれの違いの説明に加え、お困りの現象が発生している場合は解決のお手伝いをさせていただきます。